赤と黒

スタンダール著「赤と黒」。


マーク・トウェイン著「不思議な少年」を購入するまでのつなぎとして読んでいたのだけれど、思った以上に興味深くて読み続けている。まだ読み終わっていないので、不思議な少年はもう少し後になるなぁ。
もしかしたら、ずっと後にしてしまうかも。ちょっと読書を止めて能動的な趣味の時間に充てようかと思っているので。


赤と黒では色々な物事が対比の関係にある。平民と貴族。田舎と都会。自由主義者と王党派。情熱と打算。俗と聖。勇気と臆病。
物語は恋愛が中心。心の動きが面白く読める。感情が情熱と冷静の間で揺れているところなんかは結構リアルに感じる。
でも話はそれだけではなくて、この作品が同時代を描いているところから、当時の時代(フランス革命後のあたり)の空気感がわかる。カトリックの持つプロテスタントへの恐れ(?) だったり、貴族達の持つジャコバン党やロベスピエールへの恐れだったり、貴族が持つプライドや平民に対する差別心だったり、サロンでどのような会話がなされていたか、教会では何が行われていたのか、教会が学問・知識というものをどのように考えていたか、などなど。
もちろんすべてが事実ではありえないが、事実をいくぶんか含んでいると思うと興味深い。


まだ読み終わっていないので、結論はまだ知らない。なのでもうちょっと楽しめる。嬉しい。


今のところ、ジュリヤンが側にいたとしても友達になれそうにない。